排気量の違いと保険

排気量によって維持費がこんなに違います

バイクといえばやっぱり多くのライダーにとって憧れになるのは「大型二輪」ですよね。

かつて「大型二輪免許」は「限定解除」といわれていたこともあり、免許取得にはかなりの難易度の試験をクリアしなくてはいけないことになっていました。
ですが今では規制も緩和されてかなり大型バイクまで乗ることができる免許取得は簡単になっており、私のような女性ライダーでも自分の体よりも大きなバイクを元気に乗っている姿を街で見かけることができるようになっています。

ですが乗ってカッコイイ大型二輪ですが、実際にはバイクは排気量が大きくなればなるほど維持費がどんどん高くなっていくという特徴があります。

自動車も同じく排気量によって税金や車検にかかる費用が変わりますが、最も安い金額と高い金額を比較したときバイクの方がよりインパクトの大きな差になってきます。

大型二輪の年間維持費

大型自動二輪とは、正しくは「小型二輪自動車」として分類され、かつ排気量が401cc以上のバイクのことをいいます。

大型自動二輪を購入して自己所有とした場合、まず必ずかかってくるのは自賠責保険と軽自動車税です。
なお自賠責保険料は車検費用が含まれており、修理が必要な個所があるとかなり高額になってしまいます。

税金や保険料はその時期によって若干変動はあるものの、現在のところ自賠責保険は年間9,810円~、軽自動車税が年ごとに4,000円、さらに車検費用が約80,000円~くらいかかってきます。

そこに任意保険として自分で保険会社に申し込みをして保険をかけていくのですが、そうするとさらに70,000円程度がかかってきます。

つまりそれら全てを合わせ、さらに燃料代や消耗品部品の代金を合わせると20万円以上がかかってくるということです。

最初に購入するバイクの価格やその費用の捻出方法には誰もが頭を悩ませるものですが、購入してからもそれに近い金額が年間で必要になってくるということになります。

その点はこれから大型自動二輪に乗りたいと思う人にしっかりとふまえておいてもらいたい点です。

ちなみに50cc原付の場合なら同じ条件でも年間金額は保険料を込でも約4万円程度、250cc以下の普通二輪でも8~9万円程度と半額以下になります。

任意保険を少しでも安く

維持費が何かとかかる大型自動二輪ですが、少しでも維持費を安くしようとして任意保険をかけないという人もいるようです。

ですが、バイクは盗難の危険性が高いとともに実際に事故になったときの損害も大きいため、遠乗りをする人ならば絶対にかけておいた方がよいといえます。

少しでも安く任意保険をかけるには、ゴールド免許や年齢、乗車をする人の制限などを最低限にするということが地味ながら効果があります。

あとは無事故期間を延ばしてノンフリート等級を高くしていくことも大切な保険料軽減のための手段です。

地球ロック!

地球に取り付けるタイプのアンカーロック

バイクの防犯用品はたくさんありますが、よくあるワイヤーロックやU字ロックでは完全に対策をしたことにはなりません。

なぜならそうしたロック系の鍵は電動ノコギリや油圧ジャッキなどちょっと専門的な工具があればあっという間に破壊をすることができてしまうためです。

これなら大丈夫だろうと、キーによるハンドルロックにくわえてチェーンをつけて出かけたところ、あっという間に盗まれていってしまったというような事例は非常にたくさんあり今やライダーにとっての防犯対策としては初歩の初歩とくくらいの扱いになっています。

その点バイクを持っている人が自宅に1つ用意しておきたい効果的な防犯対策製品といわれているのが、通称「地球ロック」といわれる地面に直接バイクをつなげてしまうというロック形式です。

地球ロックとは、コンクリートに埋め込むようにしてアンカーをつけることで、簡単に切断できないような頑丈なチェーンと地面とをつないで持ち運べないようにしてしまうことをいいます。

ガード柵やポールなどに比べてかなり設置場所が安定するので、持ち家の人なら一か所作っておくことを強くおすすめします。

地球ロックを設置するには

地球ロックをするためには、まずは地面に深く埋め込むための作業が必要になります。
一般的な地球ロックでは、コンクリートの土台の深くにアンカーを入れて固めることで人力では到底抜けないような設置場所をつけていきます。

左官屋さんなどにお願いをすると、工事費込でだいたい4万円くらいがかかるといわれています。

アンカーそのものはホームセンターなどで比較的簡単に見つけることができるので、左官工事の経験があったりDIYに慣れているという人なら自分で設置をしてみるのもよいでしょう。

最近ではバイク専用の置き場があるマンションや賃貸住宅では、設置場所に1台1ヶ所の地球ロックをつけられるようにしているところもあるようです。

地球ロックをつけられない場合には

安全な地球ロックですが、大掛かりな工事が必要になることから自分で好き勝手に作ることはできません。
駐車場のスペースが十分でなかったり、勝手な改造が許されない賃貸住宅においてはそもそも設置をすることができず、従って地球ロックによる盗難対策をとっていくことができません。

そこで地球ロックの代用として、一斗缶ほどの大きさの缶の中にぎっしりとコンクリートを詰めたような重りが売っていたりします。
そうした重石などは地球ロックにはわずかに劣るもののバイクの盗難対策としてはかなりの威力を発揮するので、ロックのない住宅で1つ購入しておくのがよいでしょう。

GPSで居場所を確認

バイク盗難の秘密兵器

バイクは自動車に比べて持ち運びが楽で、ちょっとしたピックアップトラックがあればすぐに持ち去りをされてしまう危険な乗り物です。

もし自分のバイクが盗難にあってしまったとわかったら、まず最初にするべきことは警察への通報です。

ですがそうした警察への通報をしたからといって、必ず盗まれたバイクが戻ってくるとは限りません。
むしろ盗まれたと発覚してから時間がたつほど、元通りに戻ってくる可能性はかなり低くなっていってしまいます。
最近では盗んだバイクは手早く解体工場で部品化され、海外に輸出されてそこで再び組み立てられるという手の込んだ方法がとられるようになっているので、盗まれてから数時間~1日くらいまでの時間の追跡が元通りに手元に戻ってくるかの重要な境界線になってきます。

そこで自衛のためにつける人が増えているのが、セキュリティ会社と連携したGPS機器です。

GPSは宇宙に打ち上げられた衛星からの信号をもとに位置情報を検索するシステムですが、最近では携帯電話にもふつうに搭載されるほど手軽に使用できるようになっています。

そこであらかじめバイクにGPS機を積んでおくことにより、もし盗まれても素早く場所を把握し犯人たちを追跡できるようになっています。

セコムのGPS「ココセコム」

バイクの盗難に備えるGPSシステムの中でも、特に多くのユーザーから選ばれているのがセキュリティ会社として知られるセコムが提供する「ココセコム」というサービスです。

ココセコムは小型のGPS機能を持った機器を持ち歩いたり設置したりすることにより、その対象となる人やモノがどこにいるか24時間体制で見守ることができるようになっています。

バイクや自動車への盗難防止の他にも、大切な荷物と一緒にカバンの中に忍ばせておいたり、子供や高齢者、女性などの安全を守るために手元に置いたりといった使い方をすることができるようになっています。

ココセコムに加入していると、その専用機器をつけたバイクを携帯電話やパソコンを通じてすぐに確認をすることができるようになります。

GPS機能もかなり高精度となっており、条件がよい場合には5~10メートル以内で対象となるバイクなどを発見することができるようになっています。

GPS機器には二種類があります

便利なGPS機器ですが、「ココセコム」の他にも類似のサービスはいくつか提供されています。

利用のための月額料金などはその企業によって違うのですが、細かくサービスをみていくとそのGPS機能を維持するための機器には二種類があることに気が付きます。

1つはGPS機器が単独で使用できるようになっていて、定期的に充電をしなくてはならないというものです。
もう一つはバイクや自動車などとりつける機器のバッテリーから電源ととることで、細かく充電をしなくても追跡ができるようになっているものです。

バッテリー流用式の方が管理は楽なのですが、実際の盗難においては途中で取り付けが発覚することもあり、できれば充電式のものを選ぶほうが無難といわれています。