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最新のバイク盗難の手口

バイクは自動車と違って移動がしやすく、また小さなスペースにも置いておきやすいというメリットがあますが、それは裏を返せば本来の持ち主ではないドロボーさんたちにとっても大変有利な条件であるということでもあります。

街中をちょっと歩いてみても、案外無防備なまま駐車されているバイクも多いもので、駅前の駐輪場にU字フックや細めのワイヤーでつないだだけの施錠で長時間置かれているようなものも多く見られます。

また自宅においてあるバイクの中にも、敷地内の駐車スペースだからと安心しているのか、通りがかりの私のようなものでさえちょっと知識があれば簡単に盗めてしまうんじゃないかと心配になるような置き方をしているものがあったりします。

盗られる方が悪い、そんなのは自己責任、とばかりに突き放すのは簡単ですがバイクを所有している人間の一人としては、そうした周囲を信用して駐車したバイクが無残に盗まれたり解体されてしまったりするのは心が痛むことではあります。

特に最近はバイク盗難は組織犯罪が主流になってきているようで、ちょっと目を離した隙になくなってしまっていたなんてこともあるといいます。

バイクに乗る人ならばそうした盗難事例は決して他人事に思わず、常に最新の情報を仕入れて対策をとっていくようにするのが義務と言えるでしょう。

狙われるのは高級車

つい最近に始まった現象ではありませんが、やはりバイク盗難の一番のターゲットになっているのはハーレダビッドソンなどの高級車です。

他にも人気の高いバイクであるホンダのCB400SFや、レトロなデザインが人気のミニバイクのAPEあたりもよく標的にされていることを聞きます。

価格が高いバイクはもちろんですが、その時期によって人気の車種やジャンルは微妙に異なってくるので、人気がある車種に乗っている人はいつもよりも厳重に施錠をしておくことが大切です。
またなお、日本国内だけでなく盗難グループは海外で組織されてそのまま輸出する手はずをとっているようなところもあるので、海外でも人気のある車種や代替部品が入りにくい車種なども同様に注意が必要になります。

実際の事例としてもつい最近の2011年2月には、東京と千葉周辺でハーレダビッドソンを中心に盗難を繰り返していたグループが摘発されたのですが、そのメンバーは台湾からの留学生がメインであり、盗んだバイクは東南アジア方面に輸出していたと供述しています。

完全になくなったバイクを取り返すのはほぼ不可能

上記で紹介した台湾の窃盗グループの事例がまさにそうなのですが、ここ最近のバイク盗難の傾向として、盗んだバイクがそのまま流通するというケースはむしろ少なく、すぐに解体工場に運ばれて部品にされ、そのまま海外に持ち運ばれてしまっています。

解体されて部品になってしまったバイクは、仮に窃盗団を輸送途中で摘発しても元通りの形で戻ってくるということはまずなく、よくて部品が自分のものと発覚する程度です。

バイクを盗む手口もあとから解体することが前提となっていることから、大胆に前輪ごと外してしまったり、ハンドルやシートを取り外して持ち去るというようなことも行われたりしています。

バイク盗難事件のうち、7割以上は施錠をしていたにもかかわらず盗まれたという統計も出ているくらいですので、今後はより厳重に対策をとったり保険をかけたりしておく必要がありそうです。